2012-03-04

次のヒーロー


ヒーロー好きです。
といっても、勝手に自分の中でヒーローとして扱ってて
他の人から見たら、どうよ?
ってこともある訳で、
でもそんなことはどうでもいいのよ、蓼喰ふ虫は好きずき…
本のページをめくっては
理想の男性をむくむくと育て上げていくのが楽しい訳さ。

まぁ、今まで私の理想にかなったヒーローたちと言えば、
『夕日と拳銃』(太宰治)のモンゴルの荒野を駆け巡る、麟之介や、
ドロドロの体で日本中を回る、宮本武蔵(吉川英治)だったり。
奇想天外な人生を送る巌窟王、モンテ・クリスト伯(アレクサンドル・デュマ)だったり、
幕末の世に新たな思想を吹き込んだ吉田松蔭(世に棲む日々 司馬遼太郎)
だったり、坂本龍馬だったり、村田蔵六だったり、高杉晋作だったり、
西行だったり、日出処の天子だったり、ソクラテスだったり、

いかん、あげてたらきりがない…
どれもこれも偉大すぎる人たちばかり…

さて、でそれがどうしたのよってでしょ。
毎朝私は、もう何年もチベット体操と
丙午だけが行うことを許されるというある占いをするのが日課でして、
それってのが、まず五芒星を書いて結界を張り、
その中で賽子を二回振る。
出てきた賽の目で、本日自分が注意すべきことや
やっておくべきことのお告げを受ける。
で、本日の振った賽子のお告げは
『気に入った本を買え!未知の知識の探求が自分を美しくする。』
とでた。
えぇ、朝から本屋に行きましたとも。
本屋ではどこのコーナーも好きなんですが、
本日、私の足が向かった先は世界史のコーナー。
まずは数冊の本をパラパラし、
気になる本の巻頭を斜め読み。

『彼の生涯は一篇の大河小説のごとく、名立たる逸話にあふれている。
 開戦劈頭グラコニスデの華々しい一騎打ち、だれにも解けないゴルデ
 ィオンの結び目を一刀両断にしたとの伝説、リビア砂漠でのアモン神
 殿における謎めいた神託、イッソスとガウガメラにおけるペルシア軍
 との決戦、捕虜とした王族女性たちへの騎士のごとき振る舞い、壮麗
 なペルセポリス王宮の放火事件、インド侵略とインダス川下り、マク
 ラン砂漠の死の横断、ペルシアの旧都スーサでの集団結婚式、そして
 突然の熱病と死。どれもみな映画や小説の名場面とするに十分な魅力
 がある。
 汲めど尽きせぬ泉のように、いつの世にあっても大王のイメージは豊
 かに流れ、だれもが彼の生涯から自分だけの大王像を描いてきた。一
 方で彼は天才的な将軍、偉大な哲学王、ギリシア文化の使徒、神にも
 等しい英雄であり、だれもが彼をはるかな高みに仰ぎ見る。他方では
 飽くことを知らぬ征服者、無慈悲な専制君主、向こう見ずな暴君でも
 あり、ひたすら非難と弾劾のことばがあびせられる。こうした千差万
 別のイメージは、つまるところ、その時々の人々の理想や未来像、あ
 るいは人間観や世界観の投影なのであり、要するにわれわれ自身の鏡
 にほかならない。

 では、なぜアレクサンドロスがそうした鏡となりて、万華鏡のごとき
 魅力と輝きを放ち続けてこられたのか…』

はい、今回出会った世紀のヒーローはアレクサンドロス様でございます。
しばし、どっぷり浸かることになりそうです。

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