という、川端康成の本を読んでいます。
寝しなに、50ページずつくらい毎晩何かしら読むのがクセなんです。
読むものが無いと、すごく寂しい気分になります。
読むものが無い訳ではないので、
以前読んだ本を本棚から選んだりもします。
お店でお客様の相手をしなくていい時にもしれーっと読んでます。
いつか死んでいく時には、食べ物なんかより
枕元に花と読みかけの本があると嬉しいなぁと思います。
(それくらい花と本が好きな訳です)
この川端康成の“女であること”は、いつ買ったのか全く記憶になく、
ある晩、それまで読んでいたものが終わってしまって
活字中毒禁断症状になろうとした夜に、ひょっこり本棚から見つけたものでした。
もう、かなり昔にすられた新潮文庫。
もう少ししたら見えなくなるンじゃぁないかなって言うくらいの字の小ささ
(あぁ、これは、年齢的な問題ね)
なにげにページをめくってみたんだけど
まぁ、これがおもしろいこと!
すごいのよ、川端康成って!男のくせにどうしてここまで女の心理描写ができるの?
って感じです。
若い奔放な女の子の描写も
主人がいる大人の女の揺れ動く女ごころも
殺人者の父をもちながら好きな人ができてしまった危なげな娘の心情も
そして、それぞれの女たちのなんとまぁ美しいこと。
きっと、10年前に読んだら、また違った感覚なんだろうなぁなんて思いつつ
いろんな登場人物に感情移入してみたりする。
あ〜、人間関係のドロドロの葛藤が好きな方おすすめです。フフフ
小説なんで、ニヤニヤしながら読んでます。
やっぱり、川端康成や谷崎潤一郎、三島由紀夫なんかの文章が
なんとも官能的で叙情的でひとつひとつの風景が目に浮かんで
わたしはだいすき。