2008-04-03

荒立神社


昨日、初めての水曜定休日。
今年は毎月どこかへ旅をしようと決めているので、さっそく行動。

今回の旅の目的地は、高千穂の荒立神社。

この神社は、猿田彦の命 天鈿女命を主神とし大年神 迫天満 興呂木家先祖をお祭りしている神社。
社名の伝説はニニギノ命が瑞豊国に降臨されし途中の分岐点で御出迎えし
「筑紫の日向の高千穂の久志布流嶽」に御案内申し上げられたのが猿田彦命と記紀に記されている。 
其の天孫降臨の神々の中に鈿女命があり
ニニギノ尊の命により猿田彦命に仕えられ逢初の契りを結ばれて
くしふる峰の後方から切り出したばかりの荒木で家を建てて住居とお定めになられた。

後世命を祀る社も荒木で白水造りとした事から別名「荒建宮」の社名となったとも言われている。

この付近を「神呂木山」と言いこの峯つづきに くしふる神社 高天原 四皇峰等があり、
降臨の道案内役をされた猿田彦命は道開きの神として
交通安全、五穀豊穣、商売繁盛、厄除、夫婦和合、安産、長寿祈願に信仰が厚く庚申としても有名。

鈿女命は天照大神が天の岩戸にお隠れになられたときに
天の香具山の日影カズラを襷に笹の葉を手に乳房も陰もあらわに乱舞され天の岩戸開きをされた。
この舞が現在の神楽の元と言われており、
主な後利益は芸事の上達 厄除け 子宝 長寿など。


神社に着き、まず普通に参拝。
そして神主さんに会う。
他にも来客者が多い中、神主さんが一人で勝手にしゃべりだす。

『先日ね、一組の男女が来てね,悩みがあるというんですよ。
で、その悩みはなんですかって聞くと、
離婚したいんです。って言うんですよ。
で,誰とですかって猿田彦の命がおたずねになるから聞いてみると、
隣にいるご主人と。
で,どうしてですか?って猿田彦の命がおたずねになるから、これまた聞くと、
奥さんのほうが自分の事業がうまくいってて、これからますます事業を拡大するにあたって,
家庭やご主人をないがしろにするのが申し訳ないからと。
ではご主人のほうはどう思っているのですか?
とたずねたら、そのご主人は歯科技工士をしていて
妻がそうしたいというのなら足手まといになりたくないから妻の思う通りにさせてやりたい。
というんですね。
わかりますか?この夫婦の離れられない絆』

『先日はね、福岡の中心地で飲食店を営んでいるご夫人が来たんですよ。
その方はね,一度に二人の従業員がやめてしまって,
もう、どうしていいかわからないっていうんですね。
このことを猿田彦の命にたずねてみると
そういうことは最初っから考えとかなければならない。
また,次の人を育てることも、いつも考えとかなければない。
とおしえてくださいました。』

いきなりであって早々,すごい話が口から出てくる。

この神社,普通の人が参拝する奥に
ご神体をおさめてある,お社がある。
今回この旅に誘ってくださった,ご夫婦はここの神主さんと仲良し。
なのでその奥のお社に入れていただきもう一回参拝。
まさに荒立の名前の通り,すごい荒々しい建ちっぷり。
このお社の中には、鎌倉時代に造られた猿田彦の命 天鈿女命の木彫りのご神体が対でおいてある。
まるで命があるようなその目がぎらぎら光っている。
そのたもとに小さな仏像が置いてある。

もう一度、神主さんのもとへ戻ると、
今、お参りしてきたところの、あの小さなほうの仏像は
500年代、法隆寺の頃のものだそうで、
明治維新に仏教廃止の声が高かったおりに、
これは大事にとっておかねばと神社の裏山に掘って埋めて、とっておいたものだそう。
す、すごい。国宝クラスだ。

そしてまた神主さんが一人でしゃべりだす。
『先日ね,正しい生き方を教えてください。
とたずねてきた人がいた。
正しい生き方とはどんな生き方ですかと
猿田彦の命におたずねしたところ、
ああしなければいけない、
こうしなければいけない、
そうしなければいけない、といった方法はどこにもない。
ただ自分の思った信念を貫いていくのが正しい生き方だと。
おっしゃってましたね。』

それから懇々と武術の話。
人への攻め方のひとつを学びました。フフフ
これはあまりにマニアックなのでここでは慎みます。

あまりにためになるおもしろい話の続出に時間があっという間に過ぎていった。

この神主さんとっても明るくって
包容力のある方でした。

0 件のコメント: