2021-12-06

あぁ、神様! Oh my GOD !


  圃場整備が行われている近所の風景は、水浸しのカリフォルニア。

 近所がきれいになっていくということはいいことです。ついでに身の回りも。

 今日は、窓ガラスや網戸を磨き、庭の夏にはえまくった私がこれはいらないと思う雑草を抜きまくって庭の整備をしました。もちろん朝からは、いつものルーティンで掃除機をかけてモップをかける。

 なんでかって? 

 店をきれいにするのは一番のもてなしである。

 そして、自分がいつもいるところをきれいにしておくのは、心の浄化には一番いい。掃除をしてると、花びんに反射してこんなきれいなものが見れることもある。



 ゴシゴシ掃除していると、ちょっと人間関係でゴタゴタした友人から電話がかかってきて、自分が掃除中なもんだから、そんな言葉が口から出ただけかもしれない。

 それより何より、やっと久しぶりにゆっくりした休日であるのに、なんでここまでゴシゴシしているのか。それには訳がある。

 今朝、いつものように目が覚めると、すぐにパピコと一緒に床を出て、パピコを外に出してご飯をあげる。で、散歩して二人(一人と一匹)で寝ていた床をあげる。私たちが、寝ているのは折りたたみ式のソファベッド。

 そのソファベッド、最後の一たたみをしようとしたところで、

「ん?」

 いるではないか!大きな大きなG !  

  私は、奴に対して何もおくびる事なく素手で退治できる。で、バンっ!と叩いたところ、グチャ!と普通はなるあの感触がない!

「ん?干からびてる?」

 触ってみた。干からびてない。シトっとしている。

「ん?」

 摘んでみた。パリパリじゃない!もっと触ってみる。粘り気がある。

「ん?」

 ゴム、で出来てる・・・おもちゃやん・・・

 なんで?ここ? 私とパピコしかいつもいないはずやん・・・誰?オーマイガ!

 あぁ、神様!どうしてこんなおもろいい事するんですか!掃除頑張っちゃうじゃないですか!



 きれいになったら、心の浄化の散歩。 

 G 証拠写真、載せときます。



 


2021-11-24

高千穂へ

  たかちゃんが、

「今度ユッキーと高千穂へ行きますよ。」

 とカウンターで軽く話してたのは数週間前のこと。

 今月はお弁当の大量注文があったりで店の通常営業が少なく休みだらけのうちの店。

 いやしかし、店は休みだけど私は大いに働いている。たまには息抜きもしなくっちゃだよね。と勝手に決めて、一緒に連れて行ってもらうことにした。

 早朝5時起きのたかちゃんが、那珂川の実家にいる私を7時前に、大野城市のゆっきーをその後ピックアップして太宰府インターから高速に乗る。熊本でインターを降りて南下。

 最初の目的地は五ヶ瀬の祇園神社。かなり歴史のある神社のようで、狛犬ではなく閻魔様が鳥居の左右を守っています。もちろん狛犬のようにちゃんと阿吽のお口。


この神社の駐車場で高千穂の友人にメールを入れる。

「私、高千穂でカフェしている友達がいるんだ。」

「え〜、そこ行きましょう。高千穂ご飯食べるところすごく少ないんですよ。」

 と、たかちゃんが答えたので、高千穂の友人玲子さんに、メールを送ると、自分の店は今休業中。どこかお昼ご飯食べるところ探しときます。とのこと。そして、五ヶ瀬にいるならぜひ、祇園神社と妙見水まで行ってきてください。と。

 すぐ近くに妙見水を発見。結構降ります。


 こりゃみる価値あるわ。4億年前の水って・・・誰が計算したんやろ・・・


 一行は無事お昼前に玲子さんの店に到着〜



 随所が凝ってて可愛い〜。
 そして四人で、お昼ご飯を食べに。器も味も素敵なお蕎麦屋さんでした〜
 観光地なのに店舗数が圧倒的に少ない高千穂は、観光客がご飯食いそびれてブチ切れるケースもしょっちゅうだとか・・・(現地人、玲子さん談)


 さて、玲子さんも加わって、高千穂の神社廻りです。神社に詳しいたかちゃんと現地人の玲子さんの案内で巡ります〜
 いやしかし、小さな町なのに高低差がありすぎ!九年前に糸島から高千穂に移り住んだ玲子さん、住み初めの頃は高山病気味だったんだとか。いや確かにフラフラするわ。橋の下は200mくらいあります。脚がすくむ。


 さて、車一台がやっとの山道。前から対向車くるなよ。と祈るばかりの山道を走って走って、道間違えて折り返して。やっとついた秋元神社。小さな神社でここにくるまでの道のりも相当厳しいのに、後から後からお参りの方がやってきます。裏の山がすごい!


 んで、秋元神社への行き帰り。この方達が出迎え見送ってくれました。出来過ぎで怖い〜


橋ばかりかかってる〜


神様に近い場所なんだろうな。
お次は瀬織津姫。


瀬織津姫を祀ってある神社はとても希少らしいです。(玲子さん、たかちゃん談)
そして八大龍王〜 雄雌〜上り宮と下り宮。
もうどこに行ったんだか、訳がわかんなくなってきました〜




 日も暮れかける前に、玲子さんのカフェで一服。栗羊羹屋さんでどら焼き買っといてよかった〜



 そして最後にもう一つ、麻生さんの奥様もお参りに来られたことがあるという神社にお参りに行ったのだけれど、暗くなりかけで写真撮るのも憚れる感じだったのでやめときました。で、名前も忘れた。

 神話の里で周りに回った高千穂の旅。充実しすぎでした。たかちゃん、ゆっきー、玲子さんありがとう!楽しかった〜〜

















 


















































2021-03-14

「いとの森の家」の旅

 




美術学校を卒業した私は、学校の先生のご主人が経営するデザイン事務所に就職先が決まった。そこで初めて彼女と出会った。かれこれ30年前の話だ。入社して間もない頃にあなたはどんな音楽を聴くの?と聞かれて、「演歌からレゲエまで何でも聴きます」と応えたら、(あぁ、この人とは仲良くなれそうにないな)と彼女は思ったらしい。


ガンガン仕事をこなす彼女は、それまでの仕事ができる女性の私のイメージを払拭した。彼女が選ぶ服装や音楽、映画、デザインの作品などには私の好みと重なるものがたくさんだった。バブルが弾けた頃の東京で美味しいものを見つけ出してたくさん食べに行ったし、好きなミュージシャンのコンサートやライブにもよく一緒に出掛けた。

彼女が通っていたから、真似してフランス語まで習いに行った。


通っていたデザイン事務所を辞めて、独立した彼女はフランス語の留学でパリに行った。私はイタリア暮らしをしていた頃で、イタリアから帰ってきたら彼女のいるパリに遊びに行きついでに南仏旅行まで一緒に出かけ、今では彼女のご主人である当時の彼氏にも出会わせてくれた。



それから長い間出会うこともなく、手紙をやり取りすることもなくなってしまっていたある日SNSのメールに彼女からのメールが入り、彼女が二人の女の子を育てながらフランスの郊外に住んでいることなどを話してくれた。

「会いたいね。」そういうと、おいでよ。と軽く言ってくれる。本当に行くよ。近所の安ホテルを紹介して、というと どうして?うちに泊まりなよ。と言ってくれ、5年前にフランスへ会いに行った。


そして今年のお正月。「今、巣鴨にいます。」と、大人になった二人の娘たちの写真が送られてきた。どういうこと?

このコロナ禍の中、彼女のお母さんが危篤で11月に日本へ帰国。PCR検査を受けた後二週間の隔離、その後青森にいるお母さんに会えたのはガラス越しの20分間。そして、少し落ち着きつつあったコロナが再び猛威を奮い出しフランスに帰れなくなってしまった。しょうがないので娘たちと3人で豊島区辺りにゲストハウスを見つけて住んでいるらしい。


お正月もずいぶん過ぎた頃、その後どうしてる?と連絡を入れると3月中旬にフランスに帰れるようになったと。よかったね、それまでに時間があったら福岡に来ない?と誘うと二つ返事で来福することに。

3月頭に来福することになり、お互い口には出さなかったが久しぶりの再開にワクワクしていた矢先に彼女から一通のメール「昨日母が息を引き取りました、今から青森に行ってきます。今回の福岡行きはひとまず延期します。」


それから一週間後、彼女は福岡にやってきた。あの頃はどうだった、あそこのあれはおおいしかったね、話は尽きない。お互いの好きな本を紹介し合い、やっぱり三島由紀夫は最高だね!というところに行きついたり、輪廻転生だよね、豊穣の海だよねと頷き合ったり、「そういえば春樹さんは三島が好きじゃないし読んだこともあんまりないって言ってる割には女性の描写がすごく似てるのよ、特に『羊をめぐる冒険』と『夏子の冒険』がかぶるの。

好みが似てると、共感するものへの反応も似てくる。

「パピコの前の犬が亡くなる時に「死ぬ」って言葉が空から降ってきたんだよね。」

「あ、私も今回母が亡くなるときに3つ感じたことがあった。

一つ目はまだ日本に来る前。もう数年前から認知症が進んでまともに会話ができなくなった母から電話がかかってきてね、天国にいるお父さんが準備ができたからそろそろおいでって言われたのよ。って言ってる、そんな夢を見たの。 で、二個目は11月から日本に来てて、でもこれと言ってやることもないし娘たちとスーパー銭湯とか行ったりして、こんなことしてていいのかなぁ?なんて思っていたら私の体に母が入ってきたような、すぐ近くで母もお風呂を楽しんでいる感覚を覚えたの。で、これでいいんだって思った。3個目は映画おくりびとみたいにね、亡骸を拭き上げているときに、あもうここに母はいないって納得した。

単なる私の解釈なんだけどね。」

久しぶりに会った彼女との会話を俯瞰しているわたしは、まるでドラマ「いとの森の家」を見ているようだった。


おみやげにもらった本。