2010-02-05

Elegy

















昨夜、エレジーという映画を見た。
歳とった大学教授と親子ほども年の離れた学生コンスエラとの愛の物語。

もう、20年近くにもなろうとしている、イタリアでの生活を思い出した。
品のいい古いつくりの家、
先が見えないほど広い庭、
7つも鍵がある玄関、
でんぐり返しが二回ほどでできそうな大きなバスルーム。
壁じゅうが埋め尽くされた大きな書斎、
ツーシーターの日本のスポーツカー
窓からは手のひらにすっぽり乗っかりそうに小さく見えるフィレンツェの街。
まるで、それは映画の中のようだった。
彼の仕事もこの映画の主人公デヴィットと同じ大学の教授。
私たちは、この映画と同じように親子ほども年が離れたカップルだった。
共通してないのは、お相手の私がぺネロペほどの絶世の美女ではないこと。

この映画を観て、あの頃いつも彼が
“退屈じゃぁないかい?”
と、いつも繰り返し私に尋ねていた意味とか
私がひとりで買い物に行ったり、家でひとりで留守番をしていると 
“今日は、どんなことをしたか全部おしえてくれ”
と、執拗に尋ねられていた意味とか
いつもノーブラで露出魔な私の格好を見て、
出かける時にはべつのに着替えてくれとせがまれたり
そんなことの意味が少しわかった気がした。

あの頃は今よりも、まだまだ幼かった自分だったけど
一生懸命、私なりにあの人のこと愛していたよなぁと
懐かしい気持ちになった。
こんな思いにさせる映画もあるのよね。

4 件のコメント:

クララシエル さんのコメント...

今になってわかるなあと懐かしく思ったとき、
でもそれを後悔していない自分に気づくと、
ちょっと嬉しくなるよね。

mako さんのコメント...

クララシエルさん
そうなのよ。
あの頃があったから、今がある。
後悔してないね〜

いい映画だった。

イタリア料理屋で壮行会してもらった日が
懐かしいね。クスッ

同い年の丙午 さんのコメント...

フフフフフ・・・
今週、いや近日中にマコチャンは絶対にイタリア・フィレンツェのことをこのブログに書くだろうと、確信していた私。そして、これを読んで、思わずにんまりしてしまいました。「ベンベヌ~~ト」は、私じゃないぞ。

今日のフィレンツェは、宇宙まで透けて見えそうなアズーロな空だよ!

mako さんのコメント...

同い年の丙午さん
なんだったんだろうねぇ〜
『ベンベヌ〜ト』(笑)
相変わらず、イタリアとは繋がってるんだろうね〜

あぁ、トスカーナの空、美しいんだろうね。
こっちも昨日は二月なのに、初夏のように熱かった!