2009-06-20

エドモン・ダンテス


エドモン・ダンテス
この名前を言って
はたしてどれだけの人が
“あぁ、あの、巌窟王のモンテ・クリスト伯ね”
と、答えてくれるんだろうか?

あぁ、岩波の赤
一冊450頁ほど、全7巻
読み終えました。
気分爽快!


やっぱり本はいいです。
以前、60歳を超える本好きな女友だちから
こう言って教えてもらったことがあります。

”マコ、どんなに年をとって、
ひとりになって孤独になっていったとしてもね
本だけは、いつまでも、友だちでいてくれるのよ”
と、


全くその通りな気がします。
本は、素敵な友人であり、
大切ないろんな事を教えてくれるし
数々の発見をくれる。

吉川英治の『宮本武蔵』
三島由紀夫の『豊饒の海』
梅原猛の『隠された十字架』
池沢夏樹『未来圏からの風』の中のダライラマとの対話
茂木健一郎の『クオリア降臨』
船戸与一の『山猫の夏』
檀一雄の『夕日と拳銃』
司馬遼太郎の『世に棲む日々』
亀井勝一郎の『思想の花びら』

ここいらあたりの作品が
私の心にかなり鮮明に残り、
生きていく意味や
人としてのあり方を美しい言葉とともに教えてくれました。

そして、今回読破した
アレクサンドル・デュマの『モンテ・クリスト伯』
舞台はマルセーユの港町からはじまり
豪華な、パリの社交界。(もう、いつでもデビューできそう。笑)
そして最後は、モンテ・クリスト島で、幕が閉じる。
全ての自由を奪われた主人公が
巌窟王となって巨万の富を得、
復讐劇を繰り広げていく中での
様々な人間模様。

この本を読み出したきっかけはいくつかあり
そのひとつに
『潜水服は蝶の夢をみる』というフランス映画の中で
この本の中の登場人物の名前を
映画の主人公が『私が、ノワルティエになるなんて!』
という一節があり、
はたして、このノワルティエとは?
もう、しりたくてたまらない訳です。

結局、巨万の富を得て
たくさんの復讐をこなしていく中で
モンテ・クリスト伯であるエドモン・ダンテスは
たくさんの人とふれあい
人生でものすごく大切なものを探し出すことが出来る。
いやいや、これは読んだものだけの醍醐味ってヤツです。
最後に素敵な感嘆符のついた捨て台詞で終わります。

『待て、しかして○○せよ!』 と、

この言葉の意味は
やっぱり読んだものにしか味わえない醍醐味ってヤツなんですね。
あ〜、たくさんのことを学ばせてもらった本でした。
おもしろかった!

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