2008-12-01

レヴィ・ストロースの庭


多摩美術大学の教授で写真家の港千尋さんをゲストに迎えての
”リベラルアーツ講座”なるものに行って来た。

初めて足を踏み入れた九州大学箱崎キャンパスの構内。
そこを歩く私たちは他の人から見れば、ものすごくおばかに見えているんじゃないか?とビビりつつ会場へ足を進める。

今回の講座のテーマは『映像の世紀から記憶の世紀へ』
はたして理解できる内容なんだろうか?

講座が始まる。

記憶というものは再生するものであり、
蛸壺化しているメディアの中で、感性をどう使っていくかを提議された。

この日、百歳の誕生日を迎えるという、仏の哲学者であり人類学者のクロード・レヴィ=ストロース。
彼の簡単な略歴から、話が始まり
その生きざまの中で要となってくる、ブラジル滞在。
その後のフランスでの日々。
そこに知性と感性によって、
人々がどんな風な歴史を刻んできたかをわかりやすく解説してくださる。

次に、モノクロという日本でしか使わない白黒の意味の言葉。
そのクロにあたる”クロマティック”の持つ二通りの意味。
それは色彩用語であり、音楽用語にもなる。
クロマティックから、話はどんどん膨らみ
港先生が体験した洞窟の話し、
ニュートンが発見した虹の七色の話し。

そして、講座が終わってから
鍋をみんなでつつきながら、こっそり教えてもらった
この、『レヴィ・ストロースの庭』に隠された秘密。

この日に聞いた数々の話しはあまりにもファンタジーで
私はメルヘンの世界に行って来たような気すらした。

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